ケアマネ一人ケアマネって気楽で良いけど、実際にいくら稼げて、収入はどのくらいなんですか?



一人ケアマネでの売上と手取りは全く違います。ここでは実際の収入の流れを解説します。
ネットで調べると「月55万円の売上」「年収700万円も可能」という情報が出てきます。
でも待ってください。売上と手取りは全くの別物です。
そして地域・担当ケース数・経営の仕方によって収入は大きく変わります。
この記事では、一人ケアマネの収入構造を「売上→経費→税金→手取り」の流れで丸ごと解説します。
「自分がケアマネとして独立したらいくら残るのか」シミュレーションできるようになりましょう。


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一人ケアマネの売上はどこから入るの?


一人ケアマネの売上は、ほぼ100%「介護報酬」から成り立っています。
介護報酬の仕組みは以下のとおりです。
【報酬の種類 / 内容 / 1件あたりの目安】
居宅介護支援費(要介護)/月1回以上の訪問・プラン作成/約13,500〜15,690円/月
介護予防支援費(要支援)/予防プランの作成・管理/約4,300〜11,000円/月
認定調査/市区町村から委託される要介護認定の調査/約6,000〜8,000円/件
居宅介護支援費は担当ケース数×単価がほぼそのまま月の売上になります。
要介護1〜2と要介護3〜5では単価が異なり、重度の方のほうが単価が高くなります。
要介護3以上の利用者を多く担当すると売上単価が上がる
一人ケアマネの平均的な売上はいくら?


業界のデータや実際に独立している方の情報から、一人ケアマネの月売上をまとめました。
【フェーズ / 月売上の目安 / 担当ケース数の目安】
独立1〜2年目(安定前)/20〜35万円/15〜25件
安定期(3年目以降)/40〜60万円/30〜45件
繁忙期・フル稼働/60〜70万円/45〜55件
法定上限は要介護が45件・要支援は上限なし(ただし要支援1件=要介護0.5件換算)です。
しかし、一人で品質を保てる現実的な上限は40〜45件程度と言われています。
例えば、月40件の利用者の平均居宅料を14,000円で計算すると、40件 × 14,000円 = 月売上56万円。
これが「一人ケアマネの売上のリアルな上限に近い数字」です。
認定調査を月数件こなせばさらに上乗せできますが、大幅には増えません。
一人ケアマネでもっと稼ぎたい人はこちらの記事を読んでください。
ケアマネで年収1000万は可能?現役主任ケアマネが教える現実的な3つのルート
雇用ケアマネとの年収比較


「独立したほうが稼げる」は本当でしょうか。
雇用ケアマネの平均年収は、厚生労働省の調査では約380〜430万円とされています。
一人ケアマネの場合、うまくいけば雇用ケアマネより手取りを増やせる可能性があります。
・独立後2〜3年、収入が安定するまでの「助走期間」を乗り越えられること
・経費・税金の知識をしっかり持っていること
・担当ケースを30件以上安定して維持できること



これらが揃って初めて独立したほうが稼げるになります。
会社員のケアマネの給料が低いと言われる理由はこちらの記事を読んでください。
独立を考えるなら、転職市場も一度確認しておきましょう。
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売上から手取りを計算する3つのコスト


一人ケアマネが絶対に知っておくべきなのが、売上から手取りが削られる3つのコストです。
事業経費:月5~15万円
事業を運営するためにかかる費用です。規模や事務所の有無によって大きく変わります。
| 経費の種類 | 金額の目安(月) |
| 事務所家賃 | 0~8万円 |
| 車両費 | 1~3万円 |
| 通信費 | 0.5~1万円 |
| 損害保険料 | 0.3~0.5万円 |
| 書籍・研修費 | 0.5~1万円 |
| 合計 | 5~15万円 |
自宅兼事務所で自家用車を使う場合は経費を抑えられますが、それでも月5万円前後はかかります。
ケアマネの独立で失敗を避ける方法についてはこちらの記事を読んでください、
ケアマネ独立の失敗原因『集客不足』!失敗を避ける事前準備リスト
社会保険料:5~10万円
雇用されている間は会社が半額を負担してくれていた健康保険・年金保険料を、独立すると全額自己負担になります。
会社員のケアマネより、社会保険負担が倍になるので、独立後に「思ったより手取りが少ない」と感じるのです。
ケアマネの収入だけの限界を突破する、副業についてはこちらの記事で解説しています。
資格を活かして収入アップ!おすすめ副業5選と始め方3ステップ
所得税と住民税:年収により増減あり
独立後は「事業所得」として確定申告が必要です。
売上から経費を引いた「事業所得」に対して以下がかかります。
会社員の時には関係なかった税金や社会保険の支払いが意外と多いということに気づかれましたか。



では実際の数字はどれくらいの収益になるのかを見ていきましょう。
一人ケアマネ実際のシミュレーション


上記をふまえて、一人ケアマネの「手取り」を試算してみます。
例:月売上55万円・安定期の一人ケアマネの場合
| 月売上:担当40件想定 | 550,000円 |
| 事業経費(月) | ▲80,000円 |
| 社会保険料(月) | ▲70,000円 |
| 所得税・住民税(月) | ▲60,000円 |
| 手取り(月/年) | 約340,000円/4,080,000円 |
月売上55万円でも、手取りは34万円前後というのが現実的な数字です。
雇用ケアマネの平均年収(380〜430万円)と大きく変わらないことが分かります。



収入が大きく変わらないなら、会社員の方が気楽なんじゃ無いですか?



これだけ見たらそう思いますが、独立することで収入を上げる方法があるんです。
一人ケアマネの独立で収入を増やす5つの戦略


一人ケアマネが手取りを会社員ケアマネより確実に増やすための作戦について解説します。
一人ケアマネが「ただ担当件数を増やす」だけではどうしても限界がきてしまいます。
会社員のケアマネより圧倒的に収入を上げる以下5つの視点が重要です。
介護度の高い利用者を積極的に担当する
件数が同じでも、担当する利用者の内訳によって売上は変わります。
・要介護3〜5の居宅料は要介護1〜2より、1件あたり1,000〜2,000円ほど単価が高いです。
・40件担当で1件あたり1,500円の差があれば、月6万円の差になります。
「件数を増やす」より「単価の高いケースを担当する」ほうが身体的・精神的負担を増やさずに売上を伸ばせます。
認定調査を安定的に受ける
市区町村から委託される「認定調査」は、通常の居宅介護支援とは別の収入源です。
・5件で月35,000円、10件で月70,000円の追加収入になります。
・年換算で42~84万円のプラスです。
ただし認定調査を受けるには市区町村との信頼関係が必要です。
そのため独立直後よりも実績を積んでからのほうが受けやすくなります。
経費を賢く使う
経費として落とせる支出を適切に計上することで、課税対象となる所得を下げられます。
・小規模企業共済:月最大7万円まで全額所得控除(老後資金にもなる)
・iDeCo:月最大6.8万円まで全額所得控除
・青色申告の特別控除:複式簿記で確定申告すると最大65万円控除
これらをフル活用するだけで、年間100万円以上の節税効果が出る可能性があります。
経費を「使って節税」するより、「使わずに控除」するほうが実質的な手取りを増やせるのです。
紹介の仕組みを作る
新規ケースが自然と入ってくる紹介元を持っているかどうかで、稼働の質が変わります。
・病院のMSW(医療ソーシャルワーカー)との関係構築
・地域包括支援センターとの連携強化
・他の居宅ケアマネやサービス事業所との相互紹介の関係性
紹介元を作っていれば、担当ケースが急減するリスクを下げられ、自分が担当したいケースを選べる余裕ができます。
断る力で品質を守る
一人ケアマネは担当件数を増やしすぎると、サービスの質が下がり、利用者・家族からの信頼を失います。
信頼を失えばせっかくの紹介元からの紹介も止まってしまいます。
収入のために件数ばかり増やすより、信頼を積み上げることの方が長期的に安定した収入を得ることができます。



一人ケアマネの継続には、受け持つ担当件数のバランスも必要です。
現実的な上限ラインを自分で決め、それ以上は断る判断力を持つことが、結果として収入の安定につながります。
地域によって収入は変わる?


介護報酬の単価は地域加算により多少違いますが、大きく収入は変わりません。
厚生労働省が決めている地域単価によって、都市部の居宅料は多少高いです。




都市部は人口が多くケアマネの需要も高い一方、居宅介護支援事業所の数も多く、新規獲得競争があります。
一方、地方は競合事業所が少なく、地域包括支援センターや病院との関係を築けば、比較的安定して紹介が入ってきます。
また、都市部では認定調査の委託件数が多い傾向があり、副収入を得やすいという面もあります。



「どちらが稼ぎやすいか」は一概には言えません。
地方で開業した場合のほうが「担当ケースが安定しやすい」と感じている一人ケアマネも少なくありません。
ケアマネの年収は首都圏が有利?地方との収入差と理由3選を解説!
一人ケアマネ収入が安定しない落とし穴と回避策


独立した一人ケアマネが「思ったより稼げない」と感じる原因には、以下のようなパターンがあります。
独立直後の無収入を想定していない
担当ケースはすぐには集まりません。
独立から6ヶ月〜1年は収入が不安定な時期が続きます。
利用者の入院や施設入所による収入の急変
担当していた利用者が入院または施設入所になると、ケアマネ報酬はゼロになります。
一人ケアマネはこのリスクを分散できないため、担当ケースが一気に5件でも減ると売上が数万円落ちてしまいます。
回避策:担当ケース数を「安全ライン+5件」のバッファを持って運営する。



あらかじめ数件多めに持っておけば、減った時も補充するだけで済みます。
介護報酬改定による単価下落
介護報酬は3年ごとに大きく改定されます。
近年は加算の取得要件が厳しくなっており、対応できないと実質的な収入減になるケースがあります。
最新の加算状況を常にチェックし、取得できる加算を漏らさず請求する習慣が収入を守ります。
ただし加算取得には相応の条件があるので、後で運営減算にならないようにしっかりと管理しましょう。
確定申告と税金の準備不足
独立1年目は前年の所得がないため税金が少ないです。
2年目以降は前年の所得に応じた税金・国民健康保険料の請求が一気に来ます。
よくある質問
- 担当件数が少ない月は収入が0になる時もある?
-
件数を1件でも受け持っている限りゼロにはなりませんが、大きく減ることはあります。
担当利用者が入院・施設入所・死亡などで一時的にケース数が減ると、その分だけ報酬が下がります。
特に独立直後は件数が少ないため、1件の増減が収入に直結します。
30件以上安定して担当できるようになると、多少の変動は回避できるようになります。
- 独立1年目の税金と社会保険料はいくらくらい?
-
独立1年目は前年の所得をもとに計算されるため、国民健康保険料が比較的低く抑えられます。
しかし所得税は当年の収入に対して翌年3月に確定申告で納付するため、想定より高額になります。
目安として、年間売上500万円・経費100万円の場合、税金+社会保険の合計負担は年間80〜120万円程度になるケースが多いです。
- 一人ケアマネで年収1000万円を超えることはできる?
-
居宅料の介護報酬だけで1,000万円を超えるのは、現実的に不可能です。
担当件数の上限と1件あたりの単価に限界があるためです。
ケアマネの知識を活かした副収入を組み合わせ、トータルの収入を大きく伸ばしている方もいます。
「本業の収入を安定させつつ、複数の収入源を持つ」ことで、一人ケアマネでも高収入へ好転できます。
\収入アップの選択肢は、独立だけではありません/
/まず情報収集から始められます\
まとめ:一人ケアマネの収入の実際を理解する


一人ケアマネの収入をまとめると以下になります。
収入が上がることより、自分のペースで働ける・担当件数や内容を自己判断で選べる・定年が無いこと
収入の数字だけで独立を判断せず、「どんな働き方をしたいか」という視点からも独立の価値を考えてみてください。
この記事の情報は執筆時点のものです。介護報酬は3年ごとに改定されます。最新情報は厚生労働省・各都道府県の公式情報をご確認ください。








